養蚕家屋でガイド研修 伊勢崎境島村地区
- 掲載日
- 2007/03/04
ガイド養成講座で境島村地区の養蚕家屋群の現地研修をする住民有志ら
島村蚕種の会(田島健一会長)は三日、伊勢崎市境島村地区の養蚕家屋群を案内するボランティアガイド養成講座の総仕上げとして、現地研修を実施した。住民有志ら四十人がガイドを目指して建物の歴史や特徴、上手に説明するこつなどを学んだ。午後には見学者五十人が訪れ、住民がさっそく案内に当たった。
同地区は、蚕種製造で繁栄した大型の養蚕家屋が数多く残る集落。伊勢崎市が推薦していないため、世界遺産の暫定リスト入りを決めた「富岡製糸場と絹産業遺産群」に加わっていないが、重要な絹産業遺産の一つとされている。
世界遺産登録運動の高まりを受けて同地区への見学者が急増していることから、同地区の歴史継承や建物の保存活動をする同会が計三日間のガイド養成講座を実施した。
住民は県世界遺産推進室員の指導で、説明の言葉や立ち位置、見学者との交流のこつなどを習得。午後の案内では、集落を一周する一時間余りのコースを歩き、「ここが養蚕新論を出版した田島弥平の家です」などと、慣れないながらも心を込めた丁寧な対応で見学者をもてなした。来場者は幅約二十六メートルの巨大な家に驚いたように見入っていた。
見学の申し込みは、臨時窓口の境島村公民館(電話0270・74・9345)へ。