養蚕復活へ着々 桑畑再生 住民ら苗550本植える 六合・赤岩地区
- 掲載日
- 2007/04/16
養蚕の復活に向け、新しい桑畑の整備をする赤岩地区住民ら
六合村の赤岩地区で「養蚕プロジェクト」に取り組んでいる赤岩ふれあいの里委員会は十五日、ボランティアの協力を得て、地区内の休閑地だった畑に桑苗五百五十本を植えた。新たに整備した桑畑からは三年ほどで桑が確保できるようになるといい、養蚕再開に向けた下地づくりが着々と進んでいる。
養蚕で栄えたかつての特徴を残す赤岩地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、世界遺産候補地の一つになっている。同地区の全住民でつくる赤岩ふれあいの里委員会は、養蚕にまつわる伝統や文化を観光につなげようと、二十年ぶりに養蚕を復活させ、今夏から試験的に千―二千匹の蚕を飼育する。新たな桑畑の桑が育つまでは、集落周辺に残っていた桑の木から伸びる新芽を活用する。
この日の作業には、地域住民のほか、富岡製糸場世界遺産伝道師協会のメンバーらもボランティアとして参加し、計三十五人が汗を流した。
桑が育った後でも、機械を使って作業しやすいように、うねとうねの間隔を十分にとって、桑苗を植えた。
伝道師協会の近藤功会長も「地域独自の活動一つ一つが、世界遺産登録につながっていくと思う」と期待を込めた。