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大同団結 6団体 世界遺産へ市民パワー 絹産業を共同PR共通パンフやキャンペーン シルクカントリーぐんま連絡協発足

世界遺産登録に向けた協力を誓い合う市民グループ6団体の代表者ら
世界遺産登録に向けた協力を誓い合う市民グループ6団体の代表者ら

世界遺産登録運動を推進する県内の市民グループ六団体が十七日、県庁昭和庁舎に集まり、「シルクカントリーぐんま連絡協議会」を設立した。各団体が協力してPR活動し、本県の絹産業遺産群の価値をより多くの人に知ってもらうことが狙い。五月に高崎市内の大型ショッピングセンターで大規模なキャンペーンを実施、本格的な活動をスタートさせる。

連絡協議会を設立したのは赤岩地区重要伝統的建造物群保存活性化委員会(六合)、ぐんま島村蚕種の会(伊勢崎)、富岡製糸場を愛する会(富岡)、本一・本二まちづくりの会(桐生)、よみがえれ!新町紡績所の会(高崎)、富岡製糸場世界遺産伝道師協会(全県)の六団体。会長には伝道師協会の近藤功会長が就任した。今後、新たな市民グループの加盟も受け付ける。

六団体は連絡協発足前から連携し、現在は各団体のプロフィルや地元の絹産業遺産を紹介する共通パンフレットを作製中。高崎市の旧官営新町屑くず糸紡績所や伊勢崎市の島村養蚕農家群、桐生市の本町一、二丁目建造物群など各地の絹産業遺産がつながりを持っていることを示し、見学者が周遊しやすいように地図や連絡先を掲載する計画だ。連絡協がパンフレット作製を引き継ぐ。

第一弾となる大規模キャンペーンは五月二十―二十七日、高崎市棟高町のイオン高崎ショッピングセンターで行う。パンフレットの配布やパネル解説、本県産絹製品の展示販売を行う。

設立会議には六団体の代表者らが出席。近藤会長は「市民が動くことが大事。動く時に互いに協力できる会にしたい」とあいさつした。

本県の世界遺産構想「富岡製糸場と絹産業遺産群」は県内十カ所の遺産で構成され、世界遺産の候補地「暫定リスト」に記載されることが決まっている。新町紡績所、本町建造物群、島村養蚕農家群はそれぞれ、地元自治体が登録運動への推薦を見合わせているため、この構想に加わっていない。こうした地区の団体からは「(市民グループ同士は)一緒に活動に取り組めてうれしい」「目指す先には世界遺産がある」と喜ぶ声が上がった。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)