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水辺の環境と歴史知る 伊勢崎境島村 20日に渡船フェスタ ガイドがデビュー 養蚕農家など案内も

第十二回島村渡船フェスタが二十日、伊勢崎市境島村の利根川左岸にある島村渡船乗り場で開かれる。渡船の乗船や和太鼓、八木節など郷土芸能の上演のほか、ぐんま島村蚕種の会が島村に残る大型養蚕農家を案内する。

養蚕農家を案内するのは、蚕種の会が開いたボランティアガイド養成講座の修了生。フェスタでの案内がガイドの正式デビューとなる。コースは蚕種で栄えた島村の歴史が刻まれた島村沿革碑をスタート地点にして、今も残る大型養蚕農家や江戸末期の画家で詩文家、金井烏洲の墓を巡って沿革碑に戻る。所要時間は約一時間。

養蚕農家の中には、田島弥平が「養蚕新論」で唱えた「清涼育」の実践の場で、一八六二(文久二)年に建てられた間口二十六メートル、奥行き十五メートルの総二階建ての建物もある。

希望者は会場で渡船に乗って対岸に渡るか、境島小学校の東側に隣接する「福祉交流館しまむら」に集合する。

蚕種の会はフェスタ会場で、養蚕農家や度重なる洪水で流れを変えた利根川、蚕種の標本などをパネル展示で紹介する。

フェスタは、江戸時代中期に始まったと伝えられる「島村の渡し」を知ってもらうことで、貴重な水辺環境と歴史を再認識してもらうとともに、利根川の流域住民の交流を目的として毎年行われている。

会場では、利根川に生息する魚の観察や漁具の展示、自衛隊ボートによる利根川遊覧、魚のつかみ捕り、ポニーの乗馬などさまざまな催しが計画されている。午前九時から午後二時まで。小雨決行、雨天中止。問い合わせは、伊勢崎市境支所建設水道課(電話0270・74・1111内線321)へ。

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