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旧稚蚕飼育所を補修 六合・赤岩 養蚕復活へ住民

傷みの激しい床や天井を解体する赤岩地区住民
傷みの激しい床や天井を解体する赤岩地区住民

今夏に養蚕の復活を目指す六合村の赤岩地区住民が十五日、飼育場所となる集落の中心に残る旧稚蚕共同飼育所の補修作業を行った。

住民によると、飼育所は、五十年ほど前に建設され、一九七五(昭和五十)年ごろまで稚蚕の飼育が行われていた。電気で暖を取る電床式土ど室むろ育いくと呼ばれる珍しい飼育所だった。約百十平方メートルの広さに、十二の飼育室と桑の貯蔵場所、人が休憩できる管理室が残っている。

建物の老朽化が進んでいることから、地域住民十五人が、雨漏りなどで傷んだ天井や床を協力して解体。新しいものに張り替えができるよう、下準備に汗を流した。

養蚕で栄えたかつての特徴を残す同地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、世界遺産候補地の一つになっている。赤岩ふれあいの里委員会は、同地域での養蚕飼育復活を目指し、準備を進めてきた。

同委員会おかいこ部会の安原繁安さんは「傷みはあるが、村中に配蚕していたころのまま残っている。今年はこの飼育所で少しだけ蚕を飼うが、みんなで思い出しながらやりたい」と話した。

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