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20年ぶり養蚕作業 来月まで3回飼育 観光客に本物披露 六合・赤岩地区

赤岩地区に届けられた蚕の飼育を担当する岩瀬さん(左
赤岩地区に届けられた蚕の飼育を担当する岩瀬さん(左

六合村の赤岩地区に十九日、県蚕糸技術センターから約二千匹の蚕が届けられ、飼育が始まった。同地区での養蚕は二十年ぶり。八月末までに計三回飼育する計画で、多くの観光客が訪れる夏休みに、養蚕で栄えたかつての特徴を残す建物だけでなく、本物の蚕を見てもらうことができるようになった。

この日、同地区に届けられたのは、同センターが開発した品種「ぐんま200」で三眠中の蚕。同地区住民でつくる「赤岩ふれあいの里委員会」のおかいこ部会(安原繁安部会長)を中心に旧稚蚕共同飼育所で世話をし、八月上旬に繭になるという。

今後、八月上旬と中旬に蚕が届くことになっており、観光客は夏休みを通して蚕を目にすることができる。

飼育を担当する岩瀬仁子さん(68)は「昔飼っていた人に教わりながらやりたい。将来は、地元の繭で織物を織ることが夢」と期待を膨らませている

養蚕で栄えた特徴を残す同地区は、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定され、世界遺産候補地の一つになっている。

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