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「景観に民家溶け込む」 作家の森さんら絶賛 きょうからイベント 六合・赤岩養蚕農家群

六合村赤岩地区を散策する谷根千のメンバーら
六合村赤岩地区を散策する谷根千のメンバーら

東京の下町の地域雑誌「谷中・根津・千駄木」(通称・谷根千)を発行する谷根千工房のメンバーら七人が二十四日、世界遺産候補地の六合村・赤岩地区養蚕農家群を散策、養蚕業の特徴を残す景観を「威厳のある民家が、緑豊かな景観に溶け込んでいる」と絶賛した。

谷根千工房は一九九四年から、谷根千地域にゆかりの作家や芸術家、歴史などをテーマに、地元住民の声を拾い集めて、「谷根千」を出版している。今回の来訪も記事化する予定。

編集人で作家の森まゆみさんらメンバーは、養蚕農家だった大きな家を訪ね、所有者の話を聞きながら建物の構造を観察した。集落中央の旧稚蚕飼育所では、住民が共同飼育している蚕の様子を見学。蚕を手のひらにのせると「ふわふわしている」と驚きの声を上げ、蚕が桑の葉をムシャムシャと食べる様子を興味深そうに眺めていた。

これに先立ち、旧官営富岡製糸場(富岡市)や碓氷製糸農業協同組合(安中市)も見学、本県の多様な絹産業への理解を深めた。

メンバーらは二十五、二十六の両日、同地区で開かれる絹文化にふれるイベント「シルクカントリー in 赤岩」に参加する。

イベントでは、二十五日午後一時から、本県を「シルクカントリー」と名付けた元文化庁長官の川村恒明さんが講演。その後のシンポジウムで、森さんや国立科学博物館の清水慶一主幹、赤岩住民代表の篠原辰夫さんらが、赤岩の地域づくりについて意見を交わす。

養蚕や上州座繰りの体験、繭クラフト作り、赤岩集落の見学会なども行う。物品の販売以外はすべて無料。二十六日も俳句ラリーや寄席などのイベントを開催する。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)