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絹産業舞台の文学作品35点 14日から高崎 日本絹の里で企画展

企画展で紹介する作品
企画展で紹介する作品

養蚕や製糸、織物といった絹産業の現場を舞台とした小説などを集めた企画展「文学の中のシルク―文学でシルクを旅する」が十四日から十月二十二日まで、高崎市金古町の県立日本絹の里で開かれる。作品のあらすじや解説に加えて、作品の中に登場する織物を展示するなど、小説に描かれた世界を体験できる展覧会となる。

取り上げるのは、歴史小説、伝記小説、児童文学など三十五作品。これを水上勉の「湖の琴」(一九七〇年)やハル・松方・ライシャワーの「絹と武士」(八七年)などは「養蚕・製糸・染織の現場をテーマにした作品」、平岩弓枝の「絹の道」(九三年)などは「ストーリー展開の重要な場面にシルクの話題が登場する作品」、さらに「話の中にシルク関連の話題が出てくる作品」のように、三種類に分けて紹介する。

作品に登場する糸や織物の現物も展示する。例えば、シルクをめぐる商社の御曹司とデザイナー一族の駆け引きや愛憎を描いた「絹の道」に登場する「寿光織」を、小説の他の部分の記述から丹後ちりめんの一種の「縫取ちりめん」と判断。同館が所蔵する縫取ちりめんの着物を本とともに展示する。

関連行事として、九月三十日午後一時半から「縫取ちりめん」を製造している織物会社社長・柴田祐二さんの講演、十月十四日午前十時からは紋章上絵を手掛ける大竹充さんによる実演と解説が行われる。

問い合わせは同館(電話027・360・6300)へ。

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