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「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

貴重な遺産活用探る 県と8市町村共催連続講演 製糸場で第1弾 富岡

産業遺産の活用例などを紹介した講演会
産業遺産の活用例などを紹介した講演会

「めざせ世界遺産! 連続講演会&現地見学会」が富岡市の旧官営富岡製糸場で開かれ、筑波大学大学院の斎藤英俊教授(世界文化遺産学専攻)が「文化遺産の保存と活用」と題して講演した。本県の絹産業遺産群が世界遺産の候補地「暫定リスト」入りしたことを記念したイベントで、遺産群の所在する八市町村と県が共催。富岡市を皮切りに、十二月までに沼田市や前橋市などで計六回の講演会を開く。

講演会では下仁田、甘楽町の文化財保護担当者らに続き、斎藤教授がドイツやフランスの産業遺産の活用例などを解説。

産業遺産の保存、活用について「施設規模が大きく複合的であり、維持管理が困難、かつ建物の形状が一般的な用途に転用しにくい」と指摘。その半面、「大きく、複合的であるため、アイデア次第でさまざまな活用ができる」と話した。

具体例として、宮殿を利用したフランス・ルーブル美術館、ドイツの給水塔を転用したホテル、工科専門大学となった機関車製造工場跡などを紹介した。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)