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のこぎり屋根活用を 桐生・世界遺産の会まち再生へ公開勉強会

スクリーンを使って「のこぎり屋根の現況」を説明する佐々木さん
スクリーンを使って「のこぎり屋根の現況」を説明する佐々木さん

桐生・世界遺産の会(北川紘一郎会長)は十一日夜、桐生市本町の無鄰館で第二回公開勉強会を開き、桐生工高教諭の佐々木正純さんが、織物工場として使われた「のこぎり屋根工場」の現況を説明した。また、県世界遺産推進室の土屋真志さんが、大沢正明知事が七日の県議会で全庁を挙げて世界遺産登録を目指す姿勢を示したことを紹介した。

佐々木さんは二〇〇四年度の都市再生モデル調査に基づいて、市内に二百棟を超すのこぎり屋根工場が残り、桐生の原風景となっていることを強調。北側から採光する柱の少ない建物は、未来への遺産であり、桐生再生のカギを握っていると訴えた。

工場は織物工場の現役として使われているほか、体験学習館、創作工房、ギャラリー、美容室などに活用する具体例も増えている。

そうした現状を踏まえつつ、佐々木さんは本町一、二丁目で進む重要伝統的建造物群指定の動きを支援し、のこぎり屋根工場など市内に数多くある近代化遺産を活用して桐生も世界遺産登録を目指す方向を提案した。

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