「住民の熱意必要」 高崎・青雲塾世界遺産登録で講演会
- 掲載日
- 2007/12/21
本県の絹の文化について講演する石原さん
本県の絹の文化を考える青雲塾(塾長・中曽根康弘元首相)主催の講演会が十九日、高崎市末広町の青雲塾会館で開かれ、共愛学園前橋国際大名誉教授で県地域文化研究協議会長の石原征明さんが世界遺産登録運動の意義などを語った。
石原さんは「世界遺産をめざす群馬の絹―絹の国群馬を見直そう」と題し、世界遺産候補地の暫定リストに入った「富岡製糸場と絹産業遺産群」について写真や資料を使って説明。さらに旧官営新町屑(くず)糸紡績所、島村養蚕農家群なども「絹産業遺産群に入ってもらわなくてはならない。自治体や住民の熱意が必要」と述べた。
絹の歴史も振り返り、横浜開港時の状況、座繰りから器械製糸への変化、明治維新当時の外国人が見た高崎の様子などを分かりやすく解説。「養蚕は総合産業で、蚕の病気に対する研究、遺伝学の活用など幅広い知識が求められた」と語った。
青雲塾は各界の識者を招いた講演会を定期的に開いており、今回で三十回目。会員ら六十人が参加した。