近代化遺産活用考える 桐生で講演会
- 掲載日
- 2007/12/28
ドイツの近代化遺産の活用例を紹介する木村教授
FT桐生まちづくり委員会のフィールドワーク桐生プロジェクト(赤池孝彦代表)は二十七日、桐生市東の桐生森芳工場で、近代化遺産の利活用を考える講演会を開き、のこぎり屋根工場の所有者など十二人が参加した。
長岡造形大学(新潟県)の木村勉教授が、ドイツなど先進国の事例をレクチャー。製鉄工場や変電所を生かしたオフィス、古い食肉処理場を改築した放送局、礼拝堂を体育館として残した成功例を挙げた。
国内の近代化遺産については「建物の歴史を無視した内容の展示資料館になっているケースが多い」と指摘。「残す人は建物の空間を大事にする姿勢を持ってほしい」とまとめた。
続いて、赤池さんが会場となった森芳工場の再生プロジェクトについて説明。のこぎり屋根の構造を生かした改築の設計や作業、苦労した点などをプロジェクターで解説した。
参加者からは「のこぎり屋根工場も誰に活用してもらい、どう修復するかが課題。所有者や活用したい人、専門家の間でネットワークづくりが必要だ」などの意見が出た。