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「くわっ茶」を特産品に 下仁田産桑葉でペット飲料

ペットボトル入りの桑葉茶「くわっ茶」
ペットボトル入りの桑葉茶「くわっ茶」

製糸・絹織物業者で構成する日本蚕糸絹業開発協同組合(高崎市問屋町)は、下仁田町産の桑の葉を100%使用したペットボトル入りの桑葉茶「くわっ茶」を開発した。本県では世界遺産登録運動を契機に養蚕や絹文化への関心が高まっており、新たな特産品として売り出すことを念頭に販路の開拓を進めている。

ネット通販や観光地提携も 日本蚕糸絹業 開発協同組合

桑の葉は蚕の飼料として利用されるとともに、薬効のある茶として養蚕地域の人々に飲まれてきた。のどの渇きなど糖尿病に付随する症状の緩和や、高コレステロール・中性脂肪の抑制などの効果があるとされる。

くわっ茶は、同組合の事務局を担当する裏絹製造卸の絹小沢(同市問屋町)が絹に由来する新商品として企画。下仁田町の桑葉を利用し、飲料メーカーのハルナビバレッジ(同市足門町)が三百五十ミリリットルペットボトルで七万二千本を製造した。

桑葉茶は味にクセがあるといわれるが、「くわっ茶」はさっぱりとした味に仕上げた。桑独特の香りも、冷やせば気にならないという。

絹小沢が二月、同社創業祭で「くわっ茶」を記念品として呉服業者など取引先に贈ったところ、評判になった。その後、県など養蚕や絹の関係機関にもサンプルを配布した。

近く一般販売を予定しており、価格は三百五十ミリリットル入りで一本百五十円程度を見込んでいる。インターネット通販や富岡製糸場などの観光地とのタイアップによる販売も検討している。

同組合は「健康飲料としても注目を集めるはず。多くの人に飲まれる茶にしたい」としている。

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