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着尺、帯、着物手織りの27点 24日まで桐生田中さん個展

「今後はデザイン性も追求したい」と自作の着物姿で話す田中さん
「今後はデザイン性も追求したい」と自作の着物姿で話す田中さん

着物の手織りを続けている田中由美子さん(58)=前橋市川曲町=の「手織展」が十八日、桐生市永楽町の桐生織物記念館で始まった。着尺、帯、自ら仕立てた着物など二十七点を展示している。二十四日まで。

田中さんは手織りを二〇〇〇年に始めたが、作品を公開するのは初めて。展示のサブタイトルは「座繰りの糸を織る」で、県内で作られた座繰り糸を多く用いた。

太さが一定でなく節が多い座繰り糸の特性を生かした絣の着物が並び、薄緑や紫といった優しい色合いが会場を彩っている。

着付けと和裁をしていた田中さんは「自分の着物を自分で織りたい」と一念発起。同市の織物参考館“紫”や伊勢崎市の機屋、京都などで手織りを学んだ。〇二年に自宅で工房を開き、染色にも取り組んでいる。

田中さんは「見ばえだけでなく着心地も考えて織った。それぞれの布の“味”を感じてほしい」と話している。

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