「フランス的な見方で」 世界遺産登録推進へ助言 前ユネスコ特別顧問 磯村さん富岡製糸を語る
- 掲載日
- 2008/07/31
製糸場で講演する磯村さん
前国連教育科学文化機関(ユネスコ)事務局長特別顧問で、元ニュースキャスターの磯村尚徳さん(78)が二十八日夜、富岡市の旧官営富岡製糸場で講演した。
世界遺産登録推進について、磯村さんは「世界遺産委員会の公用語は事実上フランス語。良い通訳、使い手を雇い、フランス語で(価値を)伝え、フランス的な物の見方で活動を進めるべき」とアドバイス。
暫定リスト入りしている本県の絹産業遺産群の中心構成資産、富岡製糸場については「心証を良くする要素はすべて持っているが、すぐにロゴマークを作るようなアメリカ化した商業主義的キャンペーンを行うと、委員から嫌悪感を持たれる」と警告した。
講演会は市と市教委が日仏交流百五十周年記念事業として開き、磯村さんは両国の広範な文化交流を語った。