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彦部家住宅で染織展 19日まで奈良さん 着物や帯など43点 桐生

「作品を通してゆったりとした時間の流れを感じてほしい」と話す奈良さん
「作品を通してゆったりとした時間の流れを感じてほしい」と話す奈良さん

桐生市宮本町の染色工房主宰、奈良千恵子さんの染織展「時を織る」が十九日まで、同市広沢町の国指定重要文化財、彦部家住宅で開かれている。五年ぶりの個展で、染めから仮縫いまで手掛けた着物や帯など四十三点を展示、和の雰囲気を漂わせている。

屋敷内の主屋には天蚕の着物や袋帯を展示。天蚕の緑色を生かすため、着物はアカネやアイで染めた糸を織り交ぜ、かげろうを意味する「糸遊(いとゆう)」と名付けた。袋帯にも「しのぶれど」や「恋すてふ」と愛着を込めて名前を付けている。

また、これまでの作品の残り糸を使った紬(つむぎ)織着物「百色間道(ひゃくしょくけんどう)」も会場を彩っている。

一九八二年に草木染と手織りを始めた奈良さんは「一点ずつ自分の思いを込めた。自然と一体になれるような会場を選んだ」と話している。

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