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全国染織作品展で入賞 9日まで横浜で展示 県産絹、友禅染の着物 伊勢崎の石原さん

奨励賞を受賞した「ワルツ・フランソワ」
奨励賞を受賞した「ワルツ・フランソワ」

伊勢崎市若葉町の友禅染模様師、石原清紫さんが制作した染訪問着「ワルツ・フランソワ」が、横浜市のシルク博物館で開かれている全国公募展「第二十回全国染織作品展」で大賞などに次ぐ奨励賞を受賞した。石原さん自身六回連続の入選で、入賞は三度目。奨励賞の受賞は初。「ワルツ―」はほかの入選作九十七点とともに、十一月九日まで同博物館で展示されている。

同展は、次代を担う新進作家の育成と服飾文化の発展などを目的に、二年に一度開かれている。今回は全国から二百七十二点の応募があり、十五点が入賞作に選ばれた。

「ワルツ―」は、県オリジナル蚕品種「世紀二一」の変わり縮緬(ちりめん)をうぐいす色に染め、手描き友禅染の技法でジャーマンアイリスを主役とした草花を描いた作品。審査委員の一人、西陣織物館顧問の藤井健三さんは「細く流麗に糸目のりを扱う技量には驚かされる」と高く評価している。

県産絹を使った作品での受賞は初めてという石原さんは「ぼかしなど技術的には難しいことができるようになってきたので、過去の受賞作より出来栄えはいいと思っていた。賞に選ばれ、大変うれしい」と話している。

十一月下旬には自宅兼工房で、作品展「広瀬川野趣」を開く予定。

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