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歴史的資源を生かせ 桐生でまちづくりシンポ 伝建指定へ意見交換

活発に意見交換したパネルディスカッション
活発に意見交換したパネルディスカッション

桐生市伝建群推進室は七日、同市本町の有鄰館で「桐生新町まちづくりシンポジウム」を開き、筑波大学大学院の藤川昌樹教授が「歴史的資源を活用したまちづくり」をテーマに基調講演、桐生に残っている環境を保存しながらまちづくりを進めることを勧めた。

基調講演では、伝統的建造物群(伝建)の考え方に変化が生まれ、秋田県の角館や岐阜県の白川など草創期の町並み保存から、最近は地区に住む住民の暮らしやすさなどに重点が移ってきたことを紹介。

藤川教授が携わっている茨城県桜川市真壁町のまちづくりを踏まえながら、伝建指定に向けて(1)歴史資源の保存(2)地域の歴史的な性格(3)まちづくりの経緯―の三点が重要と説明した。

また、北関東のまちの共通な特徴として、貴重な建物が広いエリアにわたっていることを指摘。伝建エリアのほかに、伝建地区を含むより広いエリアの景観を保存する施策などを取り入れた二段構えの視点を紹介した。

桐生市は江戸から昭和にかけての建造物が残る本町一、二丁目の伝建指定を目指しているが、国有形登録文化財やのこぎり屋根工場跡などが市内全域に点在している。

基調講演に続いて「桐生市本町が重伝建地区になること」をテーマにパネルディスカッションが行われ、藤川教授や重伝建の選定を受けている川越市の荒牧澄多さん、六合村の篠原辰夫さん、本一・本二まちづくりの会会長の森寿作さんらが意見交換した。

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