繭から糸出来たよ 伊勢崎境島小 3、4年生が座繰り体験 蚕育て、地元の歴史学ぶ
- 掲載日
- 2008/12/10
上州座繰りを体験する児童
伊勢崎市の境島小学校(新井博校長)で九日、座繰りの体験学習が行われ、三、四年生十五人が自分たちで育てた繭から糸を引き、蚕から糸が出来上がるまでを学んだ。
境島村地区はかつて、日本三大蚕種産地の一つとして栄え、現在も大型の養蚕農家群が多数残る。同校では島村の歴史を知ろうと、二〇〇一年から授業に養蚕を取り入れ、座繰り体験も行っている。
子供たちは同地区の関口政雄さんから指導を受け、五月の掃き立て、六月の上蔟(じょうぞく)と作業。自分たちでクワをやりながら蚕を育て、五百二十八粒の繭が出来上がった。
この日は旧官営富岡製糸場解説員の神保千代子さんと高橋栄志さんが講師を務めた。神保さんが「ネクタイ一本で繭はいくつ必要」などとクイズを出しながら実演。子供たちは慎重に座繰り器を回し、繭から糸になる様子を見つめていた。