伊勢崎銘仙の魅力伝える 「併用」テーマに展示や実演 あすまで
- 掲載日
- 2009/01/11
熟練の技に見入る来場者
伊勢崎銘仙の魅力を伝える「伊勢崎銘仙展」が十日、伊勢崎市曲輪町のいせさき明治館で始まった。伊勢崎で生まれた技法「併用」で織られた着物約三十点と絵絣十五点が並んでいる。型紙作りなどの実演も行われ、伝統の技に触れられる展示となっている。十二日まで。
同展は銘仙の普及を図ろうと、同市と伊勢崎織物協同組合、市観光協会が初市に合わせて開催しており、三回目となる。
今回は「併用」がテーマ。併用は縦糸と横糸に同じ柄を別々に付けて、柄を合わせながら織っていく技法。華麗な模様を表現することができたが、高度な技術を必要としたため、伊勢崎以外には広まらなかった。
同展では、色鮮やかな併用絣や併用の技術を生かして風景や動物などを表現した絵絣などを展示。併用絣を制作する工程を紹介したパネルも展示されている。会場では、元型紙彫り職人の木村友二さんが型紙作りを実演し、来場者は真剣な表情で伝統の技に見入っていた。
十二日午前十時半と午後一時半からは、機織り機にかける前に糸の順番を整える「引込(ひっこみ)」という仕事を続けている福島うた子さんが実演する。