市民の発想受け入れて 製糸場整備活用専門委 日比野克彦さんが提言
- 掲載日
- 2009/01/14
手掛けるプロジェクトを説明する日比野さん(左)
富岡市の旧官営富岡製糸場の整備活用専門委員会が十三日、製糸場内で開かれ、アドバイザーを務めた芸術家の日比野克彦さん(50)が、各地で取り組んでいるプロジェクトを紹介しながら「自然発生的に生まれる市民の発想を、柔軟に受け入れる窓口がほしい」と助言を送った。
製糸場活用に向けて、多様な分野からの活動参加の方法を探るのが狙い。
日比野さんは製糸場について「想像以上に広い。(活用の)アイデアを欲しているならば、富岡市、群馬県出身者をはじめとするアーティストに実験的に場所を提供し、実際の提案をしてもらってはどうか」と提言。
新潟県内の廃校を起点に各地の建物などをアサガオで覆い、情報発信している「明あさって後日朝顔プロジェクト」を説明し、人々の交流意義を強調。境内から離れた位置に駐車場が設けられた太宰府天満宮(福岡県)の例を挙げ「製糸場を本尊とすれば(見学者が)住民とかかわる『参道』は必要」とも指摘した。