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「糸のまち」前橋学ぶ シルクカントリー連絡協の近藤会長 講演で先人紹介 NPOなど初会合

「糸のまち前橋」について学んだ講演会
「糸のまち前橋」について学んだ講演会

二十年前の大型養蚕農家の「櫓(やぐら)」を写した写真約二百枚が、伊勢崎市内で保存されていることが分かり、二十七日までに市教委に寄贈された。撮影したのは同市太田町の木暮末吉さん(85)で、同市境島村を中心に市南部や東部、隣接する前橋市南東部の養蚕農家約七十棟の櫓を写真に収めた。市教委は境島村地区で国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)=豆字典=の選定も視野に入れて進めている調査にも役立つ貴重な資料と説明している。

「糸のまち」としての前橋を学ぶ「糸のまち前橋の歴史と文化―何を受け継ぎ、どう展開するか」の第一回会合が一日、前橋市千代田町の国際交流広場ホールで開かれた。シルクカントリーぐんま連絡協議会会長で富岡製糸場世界遺産伝道師協会会長の近藤功さんが「糸のまち前橋を担った先人たち」と題して講演した。

NPO法人まやはしとNPO法人波宜亭倶楽部、前橋商工会議所が主催。計三回の講演会やシンポジウムで前橋の歴史や文化を学び、今も残る当時の建物や文化をどう受け継いでいくか考える。

近藤さんは、日本初の器械製糸場である前橋製糸所を設立した速水堅曹(一八三九―一九一三)や、生糸商で築いた財産を前橋の発展のために投じ、初代市長となった下村善太郎(一八二七―一八九三)らを紹介。「自分たちの街に自信と誇りを持ち、先人たちがやってきたことを理解した上で街づくりを」と呼び掛けた。

八日午後一時半から同所で、詩人で萩原朔太郎研究会事務局長の野口武久さんが文化と文学の面から講演。二十九日午後一時半からは前橋プラザ元気21(同市本町)でシンポジウムを開く。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)