製糸場価値知って 富岡市教委歴史講座 市民ら設立背景学ぶ
- 掲載日
- 2009/05/27
今井所長の解説を聴く受講者
富岡市教委の歴史講座「富岡製糸場の歴史とその価値」が、市内の旧官営富岡製糸場で始まった。市内外の受講者三十一人が来年二月まで、十回にわたって富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長の講義で学ぶ。
初回の二十三日は「富岡製糸場設立の歴史的背景」がテーマ。今井所長は欧州の微粒子病流行や、横浜開港後の貿易に伴う生糸・蚕種の粗製乱造、悪徳商人の横行など、幕末期の動きと解説。「明治政府にとって、重要な問題だった」と、造幣寮(大阪)に続く官営工場として計画された模範製糸場設立の背景を説明した。
同講座では、次回の六月に設立背景の理解をさらに深め、七月から、富岡への設立決定経緯や建築資材調達、製糸器械類の導入、建造物群配置、経営状況など、創建時期の全般を学ぶ予定だ。