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30年ぶり養蚕復活 主婦の金井さん人形の材料に児童も飼育体験 伊勢崎・境島村地区

桑くれを行う子供たち
桑くれを行う子供たち(中央)

かつて蚕種の産地として栄えた伊勢崎市境島村地区で、約30年ぶりとなる養蚕に地元の主婦が取り組んでいる。12日には地域の境島小の3年生5人が見学に訪れ、桑くれなど飼育作業を体験した。

蚕を飼育しているのは同所の主婦、金井拓美さん(60)。同地区では1980年ごろを最後に養蚕農家は姿を消し、ここ数年は同小が隔年で、授業で養蚕を行っているだけとなっている。

金井さんは繭を加工して養蚕にまつわる伝説にちなんだ「おきぬさん人形」を作ろうと、同小で養蚕を教えるぐんま島村蚕種の会事務局、関口政雄さん(76)の指導を受け、5月から自宅で850匹を育てている。

金井さん宅を訪れた子供たちは桑くれ作業をした後、関口さんから蚕について勉強。手に取って観察しながら足の役割や、腹にある気門で呼吸すること、生まれてから繭を作るまでの1カ月弱で体重が1万倍にも増えることを学ぶと、驚いた表情で「蚕には骨がないのかな」などと熱心に質問していた。

金井さんは「1日4、5回の桑くれで出掛ける時間もないが、いい経験をさせてもらっている。繭がとれたらおきぬさん人形のストラップを作りたい」と話している。

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