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組み換え蚕実用化へ 前橋で初の推進会議 安全性など説明

県内で研究が進められている遺伝子組み換え蚕(GM蚕)を活用した新産業を創出するため、「県遺伝子組換えカイコ実用化推進会議」が設置され、19日に前橋市総社町の県蚕糸技術センターで第1回会議が開かれた。

有用タンパク質や高機能絹糸の生産が可能なGM蚕は、県内では2002年から育成・研究が開始。今年6月には、県と民間企業の免疫生物研究所(高崎市)がGM蚕の大量育成に関する共同研究契約を締結し、来年秋には実用飼育を始める計画となっている。

同会議は新しい事業分野の開拓による蚕糸業の維持・発展が目的で、この日は国と県、市、JAの関係者や養蚕農家ら約30人が出席。県と同社との共同研究の内容やGM蚕の安全性などが説明されたほか、県の担当者が「2011年にも、一般の養蚕農家が飼育できるよう条件を整えたい」と意向を示した。

養蚕農家からは「高齢者が多いので進んで飼育したいという人はいないのではないか」といった意見が相次ぎ、若い世代の新規参入促進が今後の課題に挙げられた。会議終了後、参加者は同センター内のGM蚕の飼育施設を見学した。

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