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純国産絹製品一堂に 振り袖、結城紬、マフラー… “群馬ブランド”PR 31日から富岡製糸場

純国産絹製品をアピールする高木会長
純国産絹製品をアピールする高木会長

国内で生産された質の高い絹製品をPRするため、日本絹業協会(高木賢会長)は31日から11月3日まで、富岡市の旧官営富岡製糸場ブリューナ館を会場に「純国産絹展」を開く。県内外16団体が100点余りを展示、本県産の繭や生糸が使われた製品も多くあり、“群馬ブランド”の価値を広く訴えていく。

日本の蚕糸業は1960年代をピークに衰退が著しく、国内に流通する全絹製品のうち、国産繭が占める割合はわずか0・7%(2007年)。安価な外国産繭・生糸に対して、希少性を生かした製品で差別化を図る必要があり、同協会は純国産製品づくり支援の一環で本県初となる展示会を開く。

会場のブリューナ館は、同製糸場の設立に携わったフランス人技師、ポール・ブリュナの住居で、普段は一般公開されていない。美しいシルクに触れながら、器械製糸がこの地で発祥し、栄えた歴史に思いをはせてもらう意味合いもある。

振り袖や結城紬(つむぎ)、袋帯といった伝統的な和服が展示されるほか、靴下、マフラー、せっけんや化粧品などの日用品は一部即売される。繭品種ごとの特長に関する説明文や生産履歴も表示する。

高木会長は「群馬で開催する意義は、養蚕農家の方にも来てもらうこと。自分たちで作った繭が最終的にどのような形になるのか見てほしい」と話している。

午前9時~午後4時半。31日は午後1時から。同製糸場の入場料(500円)がかかる。問い合わせは、富岡市教委(電話0274・64・0005)へ。

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