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蚕の“ふん”で染め物 23日まで桐生松井さん個展

松井さんの作り出す独自の世界が楽しめる会場
松井さんの作り出す独自の世界が楽しめる会場

桐生市川内町の松井定夫さんの個展「蚕沙染(さんしゃぞめ)展」が23日まで、同市本町の有鄰館で開かれている。野生の蚕「天蚕(てんさん)」のふんで染めた絹のストールやショールなど約100点が並び、訪れた人の目を引いている。

松井さんは今年2月から、中之条町にある登坂工房で「繊維のダイヤモンド」と言われる天蚕の飼育について学んでいる。今回は、飼育した天蚕のふんで染色した作品や県オリジナル蚕品種「上州絹星(けんぼし)」のふんで染めた作品を中心に展示。天蚕繭なども並んでいる。

また、松井さんが染めた生地を使って知人の峰岸智子さんが制作したコサージュも展示されている。

松井さんは、18年ほど前から独学で染めの知識や技術を学び始めた。染料には桑やアイなどの植物を使い、媒染液にさびた古くぎや米酢を利用。自然本来の色にこだわった独自の染色法で作品を生み出している。

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