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「群馬のK」の山中さん(安中) 郷土の誇り知って 26編加え「平成版」 専門校の教材にも

染織の伝統をどう引き継ぐかを話し合った群馬学連続シンポジウム=旧官営富岡製糸場
「平成版 群馬のK」を出版した山中さん

本県が誇る歴史や自然、文化などを「K」というキーワードでまとめた山中庄太郎さん(95)=安中市安中=の著書「群馬のK」が、新たに26編のエピソードを加えて「平成版 群馬のK」としてよみがえった。「平成版」は前橋市に本部があり、専門学校を運営する中央総合学院グループ(中島利郎理事長)が来年度から教材として活用する。

山中さんは県商工労働部長や県出納長を務めたほか、県火災共済理事長や中央情報経理専門学校理事長・学校長などを歴任。

著書は本県名物の雷、空っ風、かかあ天下の頭文字にローマ字の「K」が共通することにアイデアを得て、Kをキーワードに「古墳のK」「国定忠治のK」「蚕のK」などの文章をまとめた。

1976年に上毛新聞社から出版。83年には文章を加えて「新版」を出版している。今回は26年ぶりに「迦葉山のK」「神流川名水のK」「黒松のK」などを加えたほか、3千語の索引、掲載している詩歌一覧、著者インタビューなどを加えて教材用に再編集した。

同グループでは、専門学校などで学ぶ生徒がビジネスマンとして社会に出た際、郷土に対する幅広い知識が社会人として欠かせないとの考えから、来年度から同書を教材として活用していく。

山中さんは「前回書き落としたこと、載せればよかったと思ったことを思い出し、今年6月くらいから書き始めた。生徒には自分や家庭、地域などいろいろなことを知り、前進してほしい。郷土の誇りや先人たちの功績を知る一助となれば幸せ」と話している。

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