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手仕事の良さ感じて 座繰り糸作家の東さん企画 28日から安中 旧家に残る着物展示

企画展「お蚕さまのきもの展」を開く東さん
企画展「お蚕さまのきもの展」を開く東さん

安中市鷺宮の養蚕家で座繰り糸作家、 東宣江(ひがしのぶえ)さん(34)による企画展「お蚕さまのきもの展―家族のために織られたきものと、その手しごと」が28日から4月1日まで、同所に東さんが借りている養蚕家屋で開かれる。市内の旧家に残っていた着物7点を中心に、座繰り器、機織り機などを展示。生繭が着物になるまでの流れを紹介する。

養蚕農家では昭和20年代まで、座繰り器で糸を取り、家族のために機織りをする風景が、ごく普通に見られた。東さんは「今では珍しくなってしまった手仕事の素晴らしさを再認識してほしい。特に子供たちに関心を持ってもらえたら」と企画展を思い立った。

展示する着物は戦前、嫁に行く娘に持たせたり、自分で着るために養蚕農家の女性が織ったもの。蚕から世話をした人ならではの丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。大切に保管されていたのを企画展の趣旨に賛同を得て、借りることができた。

東さんは和歌山県出身。座繰りに魅せられて2004年に来県し、碓氷製糸農業協同組合に就職。07年から養蚕にも取り組み、昨年春から現在、借りている家を拠点に活動している。「地域の人と触れ合う場をつくり、恩返ししたい。これから毎年、企画を考えていきたい」と意気込んでいる。

時間は午前10時から午後5時。問い合わせは、東さん(電話027・384・0232)へ。

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