天蚕飼育する松井さん 収穫期待し「山付け」 住民ら30人も協力 桐生
- 掲載日
- 2010/06/09
松井さん(右)から指導を受けながら山付けを行う参加者
「繊維のダイヤモンド」と呼ばれる糸をはく天蚕(てんさん)飼育に挑戦している桐生市川内町の松井定夫さん(57)が5、6の両日、自宅近くの天蚕用の畑で卵をクヌギの若葉に張り付ける「山付け」を行った。
山付けには、2日間で地域住民ら約30人も協力。松井さんから山付けの方法を教わった後、クヌギの木の枝に卵を張り付けた。
参加した菱町の外山光男さん(40)と凌りょうま真君(12)親子は「天蚕飼育をする人が少ない中、貴重な経験ができると思って参加した。卵がふ化して成虫になるのを楽しみにしている」と話していた。
松井さんによると、8日には10匹ほど、ふ化していた。7月上旬ごろに繭が収穫できるという。松井さんは「山付けした卵のうち、半分で繭が採れれば上出来」と期待を膨らませている。
松井さんは天蚕飼育に専念するため、36年間勤めたJR東日本を5月末に退職、3月から本格的な天蚕飼育に挑戦している。