園児に座繰り披露 保育園で有志3人 子供ら育てた繭引く 富岡
- 掲載日
- 2010/07/04
座繰り器の周りに集まる園児
養蚕に取り組んでいる富岡市黒川のかしの木保育園(高橋弘子園長)は、園内で卵から育てた繭を使い、ボランティアの講師を招いて座繰り作業を行った。
この日来園したのは神保千代子さん、佐藤正子さん、野口よしえさん。3人は毎週末に、旧官営富岡製糸場で来場者に向けて座繰りを披露しているボランティアグループの一員。
3人は煮しゃけん繭した繭玉をボウルに移し、熱を加えながら座繰り器で糸を引いた。約100人の園児は興味津々に作業を見学していた。
蚕の世話した年長組の佐藤暁歩ちゃん(5)は「座繰りは面白い。繭から糸ができるなんて不思議」と楽しそうに話した。
同園は昨春、富岡実業高から蚕を譲り受け、養蚕を始めた。飼育を通して命の大切さを園児に知ってもらおうと、成虫になるまで育て、産んだ卵は園内で保管していた。
今年4月に卵がふかしたので養蚕を再開。繭を生糸にしようと、市に座繰りができる講師の派遣を依頼した。
生糸は今後、園児が使えるシルク製品に生まれ変わるという。