配置図や工女名簿 片倉寄託 製糸場の資料展示 26日から富岡
- 掲載日
- 2011/04/20
展示される建物の配置を描いた図面
旧官営富岡製糸場で1939年から87年まで操業していた片倉工業(本社・東京)が富岡市に寄託した資料を集めた展示会が26日、市立美術博物館で始まる。製糸場建設前の計画段階とみられる建物の配置を描いた図面(昭和期の模写)、官営期の「工女名簿」、太平洋戦争中の製糸業の経営実態が分かる片倉工業の「事業概要」など7点が5月22日まで展示される。 片倉工業は昨年7月、同社所有の資料約1100点を市に寄託した。今回、製糸場の歴史を伝える上で欠かせない資料7点を展示する。
建物の配置を描いた図面は縦、横1・8メートル。同じ大きさの空撮写真と並べ、現在の姿と見比べられるように展示する。
埼玉と長野の全工女の入退場期などを記録した「工女名簿」には、「富岡日記」を残した横田英の名前も書かれている。
市富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長は「製糸場の原点で、当時の政府の気概が読み取れる資料もある。製糸場研究の根本資料」と意義を話す。
30日には、今井所長による展示資料の解説が予定されている(事前申し込みが必要)。月曜休館。観覧料は一般200円。