製糸場の価値伝える 絹製品販売し交流 富岡 NPOが事務所
- 掲載日
- 2011/04/23
買い物客でにぎわう事務所内
世界遺産登録を目指して活動するNPO法人富岡製糸場を愛する会(高橋伸二理事長)の事務所が富岡市の製糸場前に完成し、記念式典が行われた。「絹ごよみ」と名付けられ、絹製品の買い物やお茶を楽しめるスペースも設けられた。会員は「製糸場の価値を、これまで以上に発信していきたい」と意気込んでいる。
同会には、高崎市のしののめ信用金庫内に事務局があったものの、「見学者や住民と触れあえる交流の場」としての事務所はなかった。そのため、製糸場前の空き店舗の鉄骨造2階建ての1階部分、約35平方メートルを改装。住民が絹で作った洋服やバッグ、人形などを販売し、製糸場の見学者らがお茶を楽しめるスペースを設けた。
式典で、高橋理事長が「事務所の完成で、より多くの人に製糸場の価値を伝え、まちづくりにも参加できる。気軽に立ち寄ってほしい」とあいさつした。
岡野光利市長は「市も本年度から世界遺産まちづくり部を設けた。製糸場の世界遺産登録に向け、協力して取り組んでいきたい」と意気込みを述べ、関係者がテープカットを行った。
事務所は木~日曜日の午前10時~午後4時まで営業。会員2人が常駐する。