近代産業 発祥知る 富岡製糸場のトークイベント
- 掲載日
- 2011/05/08
製糸場資料を解説したギャラリー・トーク
富岡市は市立美術博物館で開催している富岡製糸場資料展の会場で、ギャラリー・トークを開いた。富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長が展示資料からうかがえる近代産業発祥の一端を解説した。
同製糸場で操業していた片倉工業(本社・東京)から市が寄託を受けた1100点の資料のうち、製糸場を研究する上で欠かせない7点を展示している。
今井所長は建物の配置を描いた図面や立面図(ともに昭和期の模写)について「最終的な図面ではなく、計画段階の物」と説明。東西の繭倉庫と繰糸場のコの字形の配置は「(フランス人技術者の)ブリュナの構想だろう」とした。
資料展は5月22日まで。「富岡日記」を残した和田(旧姓横田)英の名も記された官営期の「工女名簿」(1872年)、製糸場設立の由来を記した「富岡製糸所記」(1873年)なども展示している。月曜休館。観覧料は一般200円。