大島百八灯 重文に 富岡市 1300年の伝統評価
- 掲載日
- 2011/07/23
火文字が浮かび上がるように点火していく住民=昨年の大島百八灯
富岡市教委は22日、大島地区で行われる大島百八灯(おおしまひゃくはっとう)(通称・大島火まつり)を市の重要民俗文化財に指定したと発表した。 大島百八灯は1300年ほど前から続くとされる火まつり。毎年8月16日に行われる。地区の住民が山に登り、山腹に火文字をともす。
文字を毎年、住民の協議で決めることも特徴で全国的にも珍しいという。世相を反映した文字が選ばれており、猛暑だった昨年は「涼」、2008年は振り込め詐欺への注意を促す「防」、アテネ五輪の04年は金メダルの夢が「叶(かな)」うよう願いを込めた。
文書で記録の残るもっとも古い火文字は、1868(明治元)年の「エ」で、官軍江戸城入城を表現。富岡製糸場が創業した72年は「カ」で官営工場の誕生を祝ったという。