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富岡製糸場は14年以降? 世界遺産登録推薦へ文化庁 富士山、鎌倉を審査

文化庁は26日、2013年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産への登録を、山梨、静岡両県が目指している「富士山」と、神奈川県による「古都鎌倉の寺院・神社ほか」について、文化審議会の世界文化遺産特別委員会で登録推薦に向けた審査に近く入ることを決めた。本県の「富岡製糸場と絹産業遺産」も13年の登録を目指していたが、早くても14年以降にずれ込む見通しだ。特別委の了承が得られれば、関係省庁連絡会議で政府として推薦を決定。9月中に暫定推薦書をユネスコに提出、来年1月末までに正式推薦する。

世界文化遺産登録を目指すユネスコの暫定リスト記載の国内候補は富岡製糸場など12件。残る10件について文化庁は、準備が整った候補から順次、推薦の審査対象とする方針だ。

富岡製糸場は07年に暫定リストに記載された。県は09年度から推薦書作成に取り組み、今年5月の県世界遺産学術委員会に原案を示した。29日に再び委員会を開き改訂版を協議する。

県世界遺産推進課の松浦利隆課長は「文化庁に問い合わせたが、富士山と鎌倉の推薦決定とは聞いていない。仮に先送りなら、来年度には確実に推薦できるよう関係機関と推薦書の完成度を高めていく」と話す。

地元富岡市の岡野光利市長は「産業遺産という切り口で、近いうちに推薦を得られる」とし、登録後を見据え、市民の理解を深める取り組みや来場者の安全確保対策、トイレ整備などの準備を進めていく考えだ。

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