製糸場の魅力を発信 世界遺産劇場 歴史と音楽“協演”スカパラ、坂本真綾さんライブ
- 掲載日
- 2011/08/13
日本産業革命のシンボル、旧官営富岡製糸場から世界遺産登録を目指すメッセージを発信しよう―。9月17日と19日、中庭特設ステージで開かれるコンサート「世界遺産劇場」には、こんな願いが込められている。
出演するのは17日が9人編成のバンド、東京スカパラダイスオーケストラ、19日が歌手で声優の坂本真綾さん。文化遺産を舞台に歴史と音楽の"協演"によるライブを繰り広げ、幅広い世代に富岡製糸場の魅力を訴えていく。
東京スカパラダイスオーケストラは、ジャマイカ生まれのスカという音楽ジャンルをベースにしたグループで1989年にデビュー。自ら奏でるサウンドを「トーキョースカ」と名付け国内外で公演活動を続けている。8月3日にミニアルバム「Sunny SideoftheStreet」を発売。秋には全国ツアーをスタートさせる。
スーツ姿がトレードマークで、ギターやキーボード、トランペットなど、メンバーそれぞれが演奏しながら動き回って音楽を表現。ステージいっぱいに躍動感あふれるパフォーマンスを繰り広げる。
一方の坂本さんは、劇団の子役を経て15歳から本格的に音楽活動を開始、96年にCDデビューした。7作目のアルバム「You can't catch me」でオリコンチャート1位を獲得した。歌手のほか声優、ナレーター、舞台女優、ラジオパーソナリティーとしても活動している。
自ら詞文も手がけており、落ち着いたメロディーと透き通った歌声が持ち味。声優や舞台女優としての経験を生かした語りかけるようなトークで会場を包み込む。
世界遺産劇場は、ユネスコ憲章発効60周年の2006年にスタート。東大寺(奈良県)を皮切りに国内の世界遺産と候補地で年に数回開かれており、17回目の今回は日本の近代化を担った富岡製糸場が選ばれた。
第1級のアーティストたちを招き、ホールなど通常の音楽施設ではなく歴史遺産そのものを舞台にしてしまうのが大きな特色。文化財が醸し出すその場の空気と出演者の感性が共鳴し、独特のステージを繰り広げる。