「製糸場を国宝に」 世界遺産登録へ弾み 富岡市長
- 掲載日
- 2011/08/23
富岡市の岡野光利市長は22日の定例会見で、建物群が国重要文化財になっている旧官営富岡製糸場について、国宝指定を目指す考えを明らかにした。岡野市長は「世界遺産登録に向けて国宝の方が高い評価を受ける。登録に弾みがつく」と説明した。
今後、具体的に必要な準備や手続きなどの情報を収集する。国宝指定を目指す時期については「世界遺産登録前のできるだけ早い時期にアクションを起こさないといけない」と話した。
今月8日に文化庁の近藤誠一長官と都内で会談し、2014年の世界遺産登録への支援を要請。国宝指定への考えも口頭で伝えた。岡野市長は、方向性は理解されたとした上で、文書での要望提出を求められたことを明らかにした。
文化庁によると、近代以降の建造物で国宝は旧東宮御所(迎賓館赤坂離宮)の1件。 文化審議会の世界文化遺産特別委員会は9月初め、13年に世界遺産登録を目指す富士山と鎌倉について推薦の可否を審議する。本県の「富岡製糸場と絹産業遺産群」の審議は来年以降になる見通し。