富岡製糸場 最新技術でPR iPod 場内案内ガイド ブルーレイで歩み上映
- 掲載日
- 2011/09/25
富岡製糸場で導入された場内案内ガイド
富岡市の旧官営富岡製糸場は、米アップル社の携帯音楽プレーヤー「iPod touch(アイポッド・タッチ)」による場内案内ガイドの貸し出し、高画質のブルーレイ映像上映などを始めた。明治初期からの近代化を支えた製糸場の歩みや価値を現代の情報通信技術を幅広く取り入れてPRし、見学者の利便性を高める。
アイポッド・タッチは音声と映像で場内を案内。日、英、仏、中、韓の5カ国語に対応する。画面に触れながら操作し、場内の各施設を過去の写真も交えながら紹介する。50台購入し、有料(1台500円)で貸し出している。
世界遺産登録が実現した場合、増加が予想される外国人観光客への解説に備える。解説員による定時解説を聞くことのできない日本人も利用できる。
ブルーレイ映像は22分間。創建に貢献したフランス人技術者、ブリュナが製糸場の歩みを紹介するスタイルで、東繭倉庫の一角のビデオシアターで上映している。場内の未公開部分も収録したほか、コンピューターグラフィックス(CG)で創業時の光景を再現している。
国の地域情報通信技術利活用推進交付金(上限5600万円)を活用。総事業費9471万円をかけ、2009年度から情報システム整備などを進めてきた。
写真資料を増やすなどホームページも拡充。製糸場の資料をデータベース化する「デジタルアーカイブスシステム」も作り、今後の研究や保存活用に生かす。
製糸場課は「アイポッド・タッチで見学方法の自由度、選択の幅が増す。来場者の満足度を高めるため、受け入れ態勢を整備した」としている。