富岡製糸場で撮影開始 有坂中央学園 70周年で映画製作
- 掲載日
- 2011/11/22
脚立に上って西繭倉庫を撮影する学生
世界遺産登録を目指す旧官営富岡製糸場の建設をテーマにしたドキュメンタリー映画の撮影が21日、始まった。前橋市出身の映画監督、桜井真樹(まさもと)さんの助言を受けながら、中央工科デザイン専門学校(同市古市町)の学生10人が東繭倉庫や繰糸場の外観、日本と西洋の技術が融合した木骨れんが造りなどを撮影した。
映画は同校を運営する有坂中央学園の70周年記念事業の一環。同学園は1942年に前橋服装女学院として創立し、製糸業とゆかりがあり、世界遺産登録を後押しするためにも映画製作に取り組むことを決めた。 東繭倉庫の耐震工事が21日から始まり、建物周辺に足場が組まれるため撮影予定を早めた。学生たちは映像製作、演出、技術の3部門に分かれ、撮影場所や角度を話し合いながらカメラを回していた。
映像クリエイターコース2年の岡本拓也さん(20)は「急に決まった撮影だったが、天気にも恵まれ、初日にしてはいい滑り出し。製糸場の歴史的価値を多くの人に知ってもらいたい」と意欲を見せた。
今後は再現ドラマの撮影やコンピューターグラフィックス映像を盛り込み、来年3月末の完成を目指す。