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《シルクカントリー21》高山社 歴史一目で 写真や図表ふんだん 藤岡の顕彰団体が冊子 市内11小学校の副読本に

完成した冊子を持つ小坂会長や会員
完成した冊子を持つ小坂会長や会員

明治、大正期に多野藤岡地域から全国に養蚕技術を広めた「高山社」の歴史や事業内容などを多くの人に知ってもらおうと、藤岡市内の顕彰団体「高山社を考える会」(小坂裕一郎会長)は写真や図表をふんだんに使った冊子を作った。高山社について一目で理解できるように工夫してあり、新年度から市内にある全11の小学校で社会科の副読本として活用される予定だ。

冊子は「写真・絵・図でみる『よくわかる高山社』」(A4判、32ページ)。国立国会図書館や県立文書館、地元の農家らから借り受けた約90枚の写真とさまざまな図表やイラストを使い、高山社の概要と蚕の生態、絹産業の流れなどを10項目に大別して分かりやすく説明している。

3500部を発行し、会員や補助金を支出した県や市、JAたのふじなどに配布する。市教委にも1300部を贈り、五つある中学校の図書館や各学級に置かれるほか、小学3、4年生の社会科の授業「地域を学ぶ」の副読本として利用される。

これまでの副読本「わたしたちの藤岡」では、高山社を含めた養蚕業関連が4ページで簡単に紹介されている程度で、市内全域の子どもたちが高山社を重点的に学ぶ機会は少なかったという。

世界遺産登録を目指す「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産には高山社跡(同市高山)も含まれている。小坂会長は高山社について学べる子ども用の教材がほとんどなかったことを挙げながら、「冊子完成を機に世界遺産登録運動をさらに盛り上げていきたい」と意気込む。

市教委学校教育課は「子どもたちが今回の冊子を使って勉強し、郷土愛を深めてくれることを期待したい」としている。

冊子完成を記念して17日には会員対象の勉強会を市総合学習センターで開催する。同日を含めて千円を払って入会すれば入手可能。問い合わせは考える会事務局(電話0274・22・1230)へ。

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