シルクカントリーin富岡製糸場 歴史と文化 再発見 3資産巡るバスツアー
- 掲載日
- 2012/03/26
シルクカントリーin富岡製糸場(県、フィールドミュージアム「21世紀のシルクカントリー群馬」推進委員会、上毛新聞社など主催)は最終日の25日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成資産を巡るバスツアーが富岡市など4市町を発着点に行われた。参加者は日本の近代化と絹の大衆化に貢献した各資産の役割を学習。世界遺産登録に向けて、絹に関する歴史と文化を再発見した。
世界遺産登録への推薦書提出が新年度中に見込まれる中、絹文化と各資産の役割を学び、機運を盛り上げようと企画された。参加した4グループ計130人が、冬季閉鎖中の荒船風穴(下仁田町)を除く富岡製糸場(富岡市)、田島弥平旧宅(伊勢崎市)、高山社跡(藤岡市)を見学した。
各グループは車中で、世界遺産登録運動を進める富岡製糸場世界遺産伝道師協会の会員から説明を受け、養蚕業や製糸場をビデオで予習しながら見学先に移動。現地では地元ボランティアから生糸の大量生産の実現に果たした各資産の役割について解説を受けた。
伊勢崎市役所発着のグループは、養蚕家屋を見学後に富岡製糸場に到着した。解説員の説明にうなずき、繰糸場に入ると「すごい」と感嘆の声を上げていた。初めて製糸場を訪れた前橋市駒形町の平沢みさほさん(63)は「群馬の誇りですね。いろいろなことを教わり感激した。世界遺産登録に期待している」と話していた。
富岡製糸場では、世界遺産候補に焦点を当てパネルや模型で紹介する特別展が行われ、バスツアー参加者には、スライドで荒船風穴の説明も行った。25日の来場者数は1405人。田島弥平旧宅と高山社跡でも、一般来場者向けの無料解説会が開かれた。