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「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

富岡製糸場のドキュメンタリー 米の映画祭最高賞 中央工科デザインが制作

授賞式に参加した(左から)桜井さん、木暮さん、住谷さん
授賞式に参加した(左から)桜井さん、木暮さん、住谷さん

中央工科デザイン専門学校(前橋市古市町、中島利郎学校長)の学生が制作した旧官営富岡製糸場のドキュメンタリー映画「はじめの始まり ブリクとシマン」が21日(日本時間22日)、米国・ヒューストン国際映画祭の学生部門最高賞のプラチナ賞に選ばれた。同日行われた授賞式に代表として出席した同校2年の木暮優さんは「世界に富岡製糸場をアピールできたことが何よりもうれしい。製糸場を通して、日本のことを知ってもらえれば」と受賞の喜びを語った。

授賞式には、映画の総合プロデューサーを務めた前橋市出身の映画監督、桜井真樹さん、撮影を担当した木暮さん、同校講師の住谷公久さんが出席。式には500人を超える関係者らが参加し、桜井さんと木暮さんが賞状を受け取った。桜井さんによると、同部門には各国から100を超える出品があった中で「製糸場建設当時の時代背景が非常に分かりやすく、世界遺産登録に影響を与える映画」と評価されたという。

映画は同校を運営する有坂中央学園の創立70周年記念事業で、映像を通した富岡製糸場の世界遺産登録の支援を目的に制作。製糸場建設に不可欠だったれんがとセメントに光を当てた内容で、140年前の技術とものづくりの精神に迫りながら、西洋と日本の技術が結集した製糸場の歴史的価値を際立たせている。

今後は、すでに制作した英語の字幕に加え、フランス語、中国語の字幕を制作し、製糸場を世界にアピールしていく予定だ。

桜井さんは「学生は自信を持ち、映像の可能性を知ってほしい」と語った。中島学校長は「製糸場について多くの人が理解を深め、建設の歴史に新たな視点からスポットが当たることを期待している」と話している。

映画祭は1961年に始まり、サンフランシスコ、ニューヨークに次いで米国で3番目に古く、68年からコンペティション形式で行われている。

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