「本県の蚕糸業守る」 大沢知事が存続へ決意
- 掲載日
- 2012/06/01
本県の2011年の繭生産量が89・7トンと過去最少となる中、大沢正明知事は31日、県議会一般質問で、「本県の蚕糸業、ひいては日本の絹文化をしっかり守っていきたい」と、正念場を迎えた蚕糸業を存続させていく決意を述べた。岩上憲司氏(新星会)の質問に答えた。
大沢知事は、2014年の世界文化遺産登録を目指す「富岡製糸場と絹産業遺産群」を引き合いに、「日本の産業発展の歴史を伝える重要な文化遺産。国民が共有できる宝であり、その価値を高めるためにも蚕糸業を残すことが大事」と強調した。
本県が蚕の卵(蚕種)から人工飼料、養蚕、製糸まで一連の蚕糸技術を有する全国唯一の県であり、産業として存続させる意義を指摘。繭生産基盤の維持や製糸業の活性化支援、県産シルクの消費拡大、遺伝子組み換え蚕の実用化を推進していく考えを示した。