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「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

富岡製糸 理解深める 高崎で日本絹の里大学 遺産群の価値を紹介

世界遺産について語る松浦課長
世界遺産について語る松浦課長

高崎市金古町の日本絹の里(村上毅館長)で、9月まで計5日間開かれる講座「日本絹の里大学」が始まり、約50人が蚕の餌となる桑の特徴や、2014年の世界遺産登録を目指す「富岡製糸場と絹産業遺産群」について理解を深めた。

初日は、同遺産群に焦点を当てた特別展(9日まで)の関連行事としても実施。村上館長が「桑の育て方と機能性成分の利用」と題して、桑の品種や成分の活用例を紹介。続いて、県世界遺産推進課の松浦利隆課長が、1960年代のエジプトの遺跡救済から始まった世界遺産の歴史や、本県の絹産業遺産群の登録運動について語った。

松浦課長は、世界遺産の登録条件として、国法による保護とともに、人類の宝としての「顕著な普遍的価値」の証明が不可欠で、そのため推薦書を作成していることを話した。

その上で、「日本は絹を安価に大量生産する技術を世界で初めて作り、一般に普及させ、世界のファッションを現代的にした。その原動力がこの四つの遺産群」と、養蚕製糸における技術革新と国際交流という価値を強調した。最後に同遺産群の今後のスケジュールを紹介。「本年度に推薦される」と期待を込めた。

次回は7日午後1時半から開講。岡谷蚕糸博物館の高林千幸館長と、紅葉山(もみじやま)御養蚕所前主任の佐藤好祐(よしすけ)さんが講演する。講座受講生とは別に一般定員30人(先着順)。申し込みは日本絹の里(電話027・360・6300)へ。

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