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「富岡製糸場と絹産業遺産群」Web

田島弥平の生涯探る 伊勢崎・赤堀歴史民俗資料館 「養蚕新論」版木を展示

田島弥平ゆかりの品々を展示する企画展
田島弥平ゆかりの品々を展示する企画展

「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成要素、田島弥平旧宅がある伊勢崎市は30日まで、市赤堀歴史民俗資料館で「世界に馳(は)せた明治の蚕種家田島弥平展」を開催している。清涼育を考案し、総やぐら付き瓦ぶきの養蚕農家の原型を完成、普及させた弥平の生涯に焦点を当てる。

弥平は父、弥兵衛とともに奥羽などで養蚕を学び、安政年間に実験的な瓦ぶきで総やぐら付きの蚕室を建てた。さらに改良を加え1863(文久3)年、主屋を建築した。また「養蚕新論」「続養蚕新論」を著し、清涼育を全国に広めた。

同展では、市重要文化財に指定されている「養蚕新論」の版木、宮中御蚕所奉仕恩賜品、欧州から持ち帰ったコーヒーカップなどを展示。弥平宅を参考に建築された山形県松ケ岡開墾場と弥平との関わりなどを紹介している。明治の大洪水を契機に分村される以前の1852(嘉永5)年の島村絵図なども見ることができる。

同展に合わせ、16日には西川武臣横浜開港資料館副館長を招いた特別講演会も行われる。月曜休館。入場無料。問い合わせは同館(電話0270・63・0030)へ。

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