絹大衆化 貢献学ぶ 明大博物館友の会 富岡製糸場を見学
- 掲載日
- 2012/12/01
繰糸場内で今井所長の説明を熱心に聞く会員
明治大学博 物館友の会(鈴木弘会長)は30日、世界文化遺 産登録を目指す富 岡市の富岡製 糸場を訪れた。会員28人は、同製 糸場総合研 究センターの今井幹夫所長(78)の案内で場内を見学し、生糸の大量生 産を実現し絹の大衆化に大きく貢 献した製糸場の歴史や価値を学んだ。
今井所長は、製糸場が指導者の育成を目的にした模範工場であったこと、養蚕が盛んで原料の繭や広い敷地を確保できたため同市に建設されたことなどを解説した。参加者は繰糸場やブリュナ館を見て回り、「明治の建物がそのまま残っていてすごい」と感心していた。
初めて製糸場を訪れた古沢芳枝さん(66)=東京都八王子市=は「工女さんは過酷な労働を強いられていたと思っていたが、教育や医療がしっかりしていたことが分かった」と安心した様子だった。
友の会は、明大博物館で解説ボランティアを行っているほか、遺跡の見学会や考古学講演会を実施。今回は初日に製糸場を訪れ、2日目は高山社跡(藤岡市)、多胡碑記念館(高崎市)などを巡る予定だという。