商品開発が活発に 高山社跡・ジャム/富岡製糸場・カレー 絹遺産群で活性化を
- 掲載日
- 2013/01/09
「富岡製糸場と絹産業遺産群」の世界文化遺産登録に向けた作業が大詰めを迎える中、遺産群に関連した商品開発や販売促進が活発だ。関係者は遺産群の価値を広めるとともに、地域経済の活性化につなげようと知恵を絞っている。
◎藤岡知る機会
遺産群の一つ「高山社跡」がある藤岡市では、市内でジャム製造販売を手掛ける中沢留美子さん(79)が、桑の実を使ったジャムを開発した。「桑の実」「桑の実とイチゴ」「桑の実とブルーベリー」の3種類で、商品化に向け、名称や価格などを検討している。
同市では昨年9月、藤岡商工会議所が中心となり、高山社跡に関連した土産商品の開発に着手。中沢さんに桑の実を使ったジャム作りを依頼した。中沢さんは「世界遺産登録の役に立ちたい」と力を込める。同会議所の梅沢徹会頭は「機運の高まりに合わせ、藤岡を知ってもらう機会を広げたい」と話す。
◎カタログ販売
一方、日本郵便は富岡製糸場近くの高田食堂(富岡市富岡)が商品化したレトルト食品「富岡製糸場・工女さんも愛したカレー」のカタログ販売を始めた。
高田食堂は1953年に開店。製糸場で働く人たちが通い、カレーライスを食べていた。
小麦粉とスパイスで作ったカレールーは粘りがあり、昔ながらの香ばしさと辛めの味が特徴だという。店主の高田仁志さんは「商品が全国に届けられれば、製糸場の名が広まる。世界遺産登録を後押ししたい」と期待する。
カタログ販売用にパッケージなどを一新。1人前(180グラム)の5個入りセットで、限定1万セットを用意した。送料・税込みで1セット2200円。群馬、茨城、栃木、埼玉、千葉各県の郵便局でカタログチラシを配布、申し込みを受け付ける。申込期間は3月29日までで、完売となり次第終了する。