乾燥桑の実と粉末 藤岡商工会議所 菓子や麺に期待 高山社跡の土産開発に生かして
- 掲載日
- 2013/02/08
試作品として開発された乾燥した桑の実を使ったパウダー(左)と弾力感がある半乾燥タイプの桑の実
世界文化遺産登録を目指す「高山社跡」(藤岡市高山)にちなんだ土産品開発に取り組む藤岡商工会議所(梅沢徹会頭)は、桑の実を乾燥加工した試作品を開発した。熱風によって乾燥させた桑の実やそれを粉砕したパウダーで、ケーキやパン、パスタ作りなどの際に利用されることが期待されている。市内にある菓子店やレストラン、うどん店などに試作品を配り、活用法に知恵を絞ってもらいながら、世界遺産登録の機運を盛り上げたい考えだ。
開発された桑の実の加工品は、さくさくとした食感が特徴の乾燥タイプと乾燥時間を短くしてやや弾力のある半乾燥タイプの2種。国内では桑の実を使った多くの加工品が開発されていることから、新たな魅力を打ち出そうと乾燥物を破砕したパウダーも作った。
活用方法としては、乾燥した実を菓子の上に載せることや、クッキーやケーキの生地にパウダーを混ぜたり、チョコの上に振り掛けたりするといった案が出ている。
開発のきっかけは昨年11月、県農業技術センターからの働き掛け。同センターは熱風乾燥法を利用した野菜や果実の乾燥加工品の開発に取り組んでおり、今回の試作品につながった。材料の桑の実は昨年産の冷凍物でJAあがつまから調達し、同センターに加工してもらった。
商工会議所は市内の食品関係業者やパン作りで定評のある藤岡北高などに協力を要請。冷凍した桑の実の購入費用を補助する方針を決めており、今回の試作品を活用した商品づくりが期待されている。