上毛新聞社「21世紀のシルクカントリー群馬」キャンペーン

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シルクカントリーin藤岡 開幕 養蚕技術に焦点 きょうまで 高山社跡でパネル展

高山社跡で説明を聞くスタディーバスツアーの参加者
高山社跡で説明を聞くスタディーバスツアーの参加者

藤岡市を中心に、県内の絹遺産の歴史や価値を知ってもらう2日間のイベント「シルクカントリーin藤岡」が9日開幕した。世界文化遺産候補「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成4資産の一つ、高山社跡(同市高山)で、養蚕教育機関だった高山社の分教場に焦点を当てたパネル展が始まったほか、周辺の絹遺産を解説付きで巡る「スタディーバスツアー」が行われた。
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県、藤岡市、フィールドミュージアム「21世紀のシルクカントリー群馬」推進委員会、上毛新聞社などの主催。

パネル展やツアーで地元の「高山社を考える会」のスタッフは、高山社で学んだ生徒が各地で分教場を開き、換気と保温を重視した近代養蚕技術「清温育」を広めたことや、最盛期には県内外に116の分教場が設置され、半数以上が現在の多野藤岡地域に集中していたことを紹介。県内外から訪れた人が、養蚕技術の普及に同地域が果たした役割の大きさを学んだ。

バスツアーは、4資産のうち高山社跡、富岡製糸場、田島弥平旧宅(伊勢崎市)を巡るコースと、県登録の「ぐんま絹遺産」を中心に見学するコースで実施。一般参加者69人が車中で蚕のビデオを見たり、富岡製糸場世界遺産伝道師協会のメンバーから、4資産が高品質な生糸の大量生産に貢献したことなどの説明を聞いた。

10日はパネル展のほか、「世界遺産が拓(ひら)く藤岡の輝く未来」をテーマに諏訪神社(藤岡市藤岡)で午後1時から開くシンポジウムで、藤岡の歴史と文化の価値を考える。

富岡製糸場(富岡市) 田島弥平旧宅(伊勢崎市) 高山社跡(藤岡市) 荒船風穴(下仁田町)